映画で旅するSFベイエリア(3): グーニーズ
このブログも隔週ぐらいのペースにまで更新が滞っております。試験勉強が少々厳しかったものでして。やっと待望の1週間のSpring Break!でも、学期後半に向けて課題山積なので、週の前半だけ小旅行をして、後半は今まで通りリサーチに没頭する予定。
さて、以前Doblogで書いていた頃は毎日更新が当たり前だったので、ネタが切れないようにいろいろシリーズものを考えて書いていたのですが、今では途中のままのエントリーも多いですね。反省しつつ、たまには引き続き書いて完了させていきたいものです。ということで、今回はこのシリーズ
映画で旅するSFベイエリア(1)
映画で旅するSFベイエリア(2)
映画で旅するベイエリア: 番外編 ~ SF舞台のTVドラマ ~
以上は、一気に10編もの映画をリストアップする形式でしたが、これからは一遍ずつネタを取り上げていきましょうかね。その前に番外編の方の追加話を一つ。
先週からアメリカのケーブルchで、"Touching Evil"というドラマ・シリーズが始まって散々CM打っているんですが、たまたま見てみたら、コレが何かいい感じです。異常犯罪者を追う特別捜査チームという、「羊達の沈黙」以降、ありがちな設定なわけですが、主人公が冒頭で何者かに頭を打たれて職場に復帰という部分が少し新鮮。どうやら収容施設にもいたようで挙動もおかしく、相棒のエリート女性刑事達が振り回される展開で、何だか破滅的な感じ。犯罪者の心理を細かく説明するような、プロファイリングがメジャーになってからのパターンと異なり、登場人物の行動があんまり説明的でないのが独特な雰囲気を出してます。しかも捜査の行方に霊感的なひらめきが絡むことも多いし、主人公が激情的な行動をしてバタンバタン筋が進む一方、全体的に陰鬱な感じで、アメリカのTVドラマっぽくないところがナイスだな~と思ってたわけです。
「プロデューサー=ブルース・ウィルス!」というのを広告で打ち出しているので、あのハゲやるねぇと思って調べてみたら、コイツ、イギリスの90年代からのTVドラマのリメイクのようなんですよ。原題も同じ。NHK衛星放送で日本でも放映していたようですね。題名が「捜査官クリーガン」。う~ん、「刑事コロンボ」みたいなタイトル。ちなみに、主人公の名前 Creeganがアメリカ版でも使われているので、リメイクと見て間違いないでしょう。
どうりで、あの独特な暗さ・・・イギリス譲りだったんですね。脚本がよくできている感じがするので(オリジナル版でも複数のライターが提供している様子)、今後に期待です。オリジナルが前編・後編の繰り返しだったのに対して、アメリカ版は1回枠で一気に毎週放映なので、映像やキャスティングのクオリティから言ってもロー・バジェットな映画のような感じ。金もかけているのか週に何度も再放送しています。
長々と書いてしまいましたが、こいつの舞台がサンフランシスコ・ベイエリア。どうも、他の場所でロケしているようにも見えますが(何だかカリフォルニアにしては陰鬱すぎるので、東海岸っぽい)、事件現場=Vallejo、バイオ企業に勤める犯人の居住地=Berkeley、主人公が寝泊りしているモーテル=SFO(サンフランシスコ国際空港)近くといった設定。今後、どこが舞台になっていくのかよく分りませんが、サンフランシスコ界隈がまた登場するのかもしれません。
さて、本題。今回は懐かしい映画"The Goonies"。80年代のハリウッドはスピルバーグ周辺の映画の隆盛のおかげで、「お子ちゃま仕様」と揶揄されることも多かったわけで、スピルバーグも微妙な映画を撮ったりしてます。その後のオスカー指向&露悪指向(「プライベート・ライアン」等)は時代の趨勢ですかね。この「グーニーズ」、スピルバーグがプロデュースしていますが、80年代の空気が色濃く出た映画。懐かしくて涙が出てしまいますが、ご都合主義の突っ込みどころ満載の展開な映画です。
マヌケな悪役3人組
→刑事は残酷に殺しているのに、子供は中途半端な縛り方等で海へドボン。
殺す気があるんだか、何をしたいんだか分りません。
(しかし、このストーリー展開、「トム・ソーヤの冒険」からの伝統ですかね。
インディアン・ジョーには凄みがあった気がしますが。)
やたらに沢山子供達
→キャラ多すぎ、かぶりすぎ。「スタンドバイミー」他を見ても分る通り、群像もの
ならば4~5人が限界では?しかし、サウスパークよろしく、オツムの足りない
他のメンバーがウンザリするようなデブ少年というのは、キャラ構成のパターン
なんですかね。
一人だけのアジア系
→とにかく白人だけの登場人物。今ならば、ポリティカル・コレクトネスで間違い
なくラティーノ(家政婦がそうですが)かアフリカン・アメリカンが入っている筈。
その中に一人だけ妙ちくりんな発明オタクのアジア系が混じっているのが(
その後、「魔宮の伝説」に大抜擢)カリフォルニアの様子を醸し出してます。
紐と木でできた大昔の仕掛け
→今動くわけないじゃん!「インディー・ジョーンズ」とかでは、スピード感で
上手くそう感じさせないようになっているんですが。
カリフォルニアに海賊の秘宝
→そもそもココに無理あり過ぎ。
"スロース"
→外見に問題があるけれど、「気は優しくて力持ち」なキャラクターとして
登場するんですが、今じゃ日本のTV放映時に引っ掛かるのかな?
アメリカでは「ミニーミー」他、背のかなり低い方々が結構普通にバラエ
ティに出て来たりして、障害のある方の扱いも少々異なりますが。
年長組、いちゃいちゃし過ぎ
→あの年代の普通のアメリカンってことなんでしょうが、周期的に繰り返す
もんで緊迫感も全く無しです。
とにかく、いい意味で涙が出てくるぐらい、いい加減なストーリ展開なわけですが、そこがポップコーン片手に楽しむには最高なんですかね。いい意味でも悪い意味でも80年代的な映画です。でも、何となくアメリカの平均的なガキどもの暮らしが感じられるのがいいです。今は、もっと荒んでいそうだけど。
少年達が集まっている家や、冒頭の刑務所脱走シーン等々の街はオレゴンに今も残っている模様。後半の海岸(といってもラストまではセットが多いですが)風景が、ナパと並ぶベイエリア北方のワイン産地として有名なソノマ・カウンティ(=「郡」)の海岸です。カリフォルニアの海岸線には1号線という、ハイウェーに比べると時間はかかるけれどドライブに最高なルートがありますが、そこら辺でああいった景色を堪能できます。ちなみに、このブログの右肩の写真もそうした箇所で撮った写真、小さいですがね。絶壁の高台に上がったり、原生林があって小動物が出てきたり、湾になっていたり、ビーチが広がっていたり、遠くに見える小島の岸壁にアシカがいっぱいいたり、防風林が化け物のような形で並木を形成していたり、と変化があって飽きさせないルート。北カリフォルニアの心象風景といえば、個人的にそういった風景かな。
おまけ:
・ファミコンで出ていたゲーム版も、「スパルタンX」程ではないものの映画のストーリーを適度に無視した名作でした。今じゃ話題にも出て来ないから、隠れた名品なのかな。
・主題歌を歌ったのがシンディー・ローパー。映画中でも、TV画面内で歌いながらの登場ですが、意外と名曲な感じ。「グーニーズはグッド・イナフ」。馬鹿っぽいタイトルがいい味出してますね。でも、ベスト盤等には入っていないから、消し去りたい過去なのでしょうか・・・
・デブ・キャラクター「チャンク」を演じた俳優は、成長して、SFベイエリアにある大学、UCバークレーに入学していたようです(もう10年近く前)。劇中のイメージとは大違い。ここら辺も含めてベイエリアと縁がある映画です。

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